求婚蜜夜~エリート御曹司は滾る愛を注ぎたい~

「どうしたの?」

「あのさ、四月に異動した新海課長の送別会ってどこの店でやったんだっけ?」

「送別会?」

「そう。今度高野の部で使いたいそうなんだ」

遥人が高野をちらりと見遣りながら言う。

結衣は納得して頷いた。

(送別会は四月だから才賀君の記憶にないんだ)

それなのに高野に細かく聞かれ、かわせなくなったのだろう。

「青山のピリアって店だよ」

結衣が答えると、遥人の隣の高野が食いついて来た。

「すごく良かったって聞いたんだ。来月の忘年会でどうかと思ってさ」

「そうなんだ。人気店みたいだから早めに予約した方が良いかも。あとギリシャ料理なんだけどそれは大丈夫?」

「あー多分。って言うか俺ギリシャ料理なんて食ったことないな。遥人はあるよな。何てメニューがおすすめだった?」

高野が再び遥人を会話に巻き込もうとする。

「それは俺より水島さんに聞いてくれ」

遥人は高野には素っ気なく言いながらも、結衣には申し訳なさそうな視線を送って来る。

そのとき高野が怪訝な表情を浮かべた。
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