未明の三日月 ~その後

その夜 美咲は 麻有子のように 化粧をしたまま 外出着にエプロンを付けて 佳宏を出迎えた。
 

「あれ。美咲、どうしたの。」

佳宏は 嬉しそうに、美咲に微笑む。
 
「うん。麻有子の所に 行ってきたの。」

そう言って、詩帆を 佳宏に渡す。


「ただいま。詩帆ちゃん。良かったね。詩帆ちゃんも お出掛けしたの。」

佳宏は 優しく詩帆をあやす。
 


「わあ。なんか ご馳走じゃない。今日って 記念日だっけ。」

食卓を覗いて 佳宏は言う。

詩帆を ベビーラックに下ろして、スーツを着替える佳宏。
 

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