魔界レストランをバズらせます〜転生少女の立ち退き撤回奮闘記〜

彼は、その申し出に頷いた。

心が軽くなったような気がした瞬間、優しく後頭部を引き寄せられる。ルキの肩に持たれかかる体。目を丸くしていると、ルキの声が耳もとで聞こえた。


「連絡をしておいてやるから、少し休め。さすがに、人間界の情報はローウィンでも時間がかかるだろう。返事が来たら起こしてやる」


初めて聞くような穏やかな声。

どんな顔をしているのか、盗み見ることはできなかった。「肩でも恥ずかしいか?」と聞かれたので、私は小さく首を振る。

体重を預けてもびくともしない。支えられていることが心地良くて、次第に睡魔が襲ってきた。

ふわりと香る甘い匂い。

覚えのある香りは、ドキドキするけど落ち着く。


そうだ、これは初めてレストランで夜を明かした時にかけてくれた毛布と同じだ。柔軟剤だと思っていたけど、ルキの匂いだったんだ。

涼しい風が髪を撫でるが、触れているところから体温が移って温かい。


やがて静かに寝息を立てはじめた私を見て、ルキは微かに口角を上げたのだった。

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