強引な副社長の婚前指南~偽りの極甘同居が始まります~
同じ階というなら、やっぱり私もスイートルームということなんだろうか。ありがたい話だけど、私にスイートルームは場違いすぎる。寝るだけなんだから、スタンダードな部屋で十分だ。

「私は普通の部屋でいいので、空いてるかどうか確認を……」
 
フロントに電話を入れようと電話に伸ばした腕を、八雲さんが手荒く掴む。

「さっき俺が言ったことを聞いていなかったのか? おまえの部屋もここだ」

「だから……え? ここって、この部屋ってこと? え? ちょっと待ってください。じゃあ八雲さんは?」

「俺もここ」
 
ああ、そういうこと。ようやく理解しました……って違うでしょ! しかもこの部屋ジュニアスイートなのか、ベッドがひとつしかないんですけど!

「私はソファで寝るんでしょうか?」

「は? 何言ってるの。キングサイズだよ。一緒に寝るに決まってるでしょ、婚約者なんだから」
 
なんで急にここで婚約者が出てくるの? マンションでも別々の部屋で寝てるのに、どうして出張先で一緒に寝るの!


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