強引な副社長の婚前指南~偽りの極甘同居が始まります~
「好きです、八雲さんのことが……」
 
最初こそ驚いた顔をしていた八雲さんも、徐々に表情は軽やかなものに変わっていく。最後は勝ち誇ったように右の口角を上げて微笑むと、少し屈んで顔を私に寄せた。

「まあ、そうだろうとは思ってたよ」

「え? それって……」

「ちょっとからかうと、顔真っ赤にしてたからね」

「イヤぁ……」
 
だったら、もっと早く言ってくれればよかったのに……なんて言えないか。
 
きっと今の私の顔は、また真っ赤で。見られまいと伏せた顔を、八雲さんによって再度上げられる。

「な、何……」

「何って、言わなきゃわからない?」
 
八雲さんの真剣な眼差しが、私の心を射抜く。
 
この状況で何をされるのか……もちろん、聞かなくてもわかるというもので。八雲さんの顔が徐々に近づき始めると、ゆっくりと目を閉じた。
 
でも八雲さんの唇は思った以上に早く私から離れ、物寂しさに彼を見つめる。


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