強引な副社長の婚前指南~偽りの極甘同居が始まります~
「八雲さん、この店に寄ってもいいですか?」
フロアの三階の専門店街に、お気に入りのショップを見つける。そこはアクセサリーの種類が豊富で、今付けているピアスもネット通販で買ったもの。
今日は実物を手にとって見れるから、少し奮発して長く使えるネックレスでもと思っていた。
「どこでもお供しますよ。なに、アクセサリーになんて興味あるの? 会社では付けてなかったような」
「一応女子ですから、キラキラ可愛いものは好きですよ。でも仕事中は必要ないし、プライベートもあまり出かけないので」
「でも今日は、可愛いピアスしてるじゃないか」
八雲さんは私の髪を掬い、それを右耳にゆるく掛け耳朶に触れた。不意に触られ、ドキッと身体が小さく震える。
「俺のため?」
私の顔を覗き込む八雲さんの目はイタズラに揺れていて、気持ちを勝手に読み取られたようで思わず顔をしかめた。面白くない……。
「さ、さあ、どうでしょうか」
なんて、つい可愛くない返事をしてしまう。いや、八雲さんを相手に可愛くする必要もないのだけど……。
フロアの三階の専門店街に、お気に入りのショップを見つける。そこはアクセサリーの種類が豊富で、今付けているピアスもネット通販で買ったもの。
今日は実物を手にとって見れるから、少し奮発して長く使えるネックレスでもと思っていた。
「どこでもお供しますよ。なに、アクセサリーになんて興味あるの? 会社では付けてなかったような」
「一応女子ですから、キラキラ可愛いものは好きですよ。でも仕事中は必要ないし、プライベートもあまり出かけないので」
「でも今日は、可愛いピアスしてるじゃないか」
八雲さんは私の髪を掬い、それを右耳にゆるく掛け耳朶に触れた。不意に触られ、ドキッと身体が小さく震える。
「俺のため?」
私の顔を覗き込む八雲さんの目はイタズラに揺れていて、気持ちを勝手に読み取られたようで思わず顔をしかめた。面白くない……。
「さ、さあ、どうでしょうか」
なんて、つい可愛くない返事をしてしまう。いや、八雲さんを相手に可愛くする必要もないのだけど……。