今日、魔法使いに飼われました
「この人間は俺たちが買う。代金は……三百ペールだ！！」

美砂は聞いたことのないお金の単位に首を傾げる。しかし、客席に座る人々は驚いてざわついていた。

「あ、あの……？」

華やかな顔立ちの男性に抱き寄せられ、もう一人からはニコニコと笑顔を向けられている。美砂が戸惑っていると「自己紹介をしてないね」と黒髪の男性が言った。

「俺はシャノン。そっちの白髪はメレディス。俺たちは一緒に暮らしていて、魔法使いなんだ」

「よろしくね〜」

メレディスに抱きつかれ、美砂は「へっ！？」と混乱する。抱きつかれたことにも驚いたが、それよりも驚くことがあった。

「魔法使い！？」

美砂の声が会場に響いた。



あの後、メレディスとシャノンは書類にサインをしたり忙しく、美砂は話を聞くことができなかった。

「お待たせ〜。早くお家に行こっか」

メレディスに腕を引かれ、美砂は仕方なく歩く。しかし、死神とは違いメレディスは優しく美砂に触れていた。
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