俺様社長と<期間限定>婚前同居～極上御曹司から溺愛を頂戴しました～

　羞恥心が爆発して、頭から湯気が出そうだ。

　ぱくぱくと口を動かしていると、貴士さんはこちらに近づく。
　私の頬をなぞり顎をすくい上げながら、「もう一回キスする？」と甘く囁いた。
　
　長いまつげをふせてこちらを見つめる視線が色っぽ過ぎて、血管が破裂しそうになる。

「し、しません……っ！」
「どうして？」
「どうしてって」

　なにか理由を考えないと……！　

　必死に頭を巡らせて、ほぼ完成した料理が目に入った。

「ご、ごはんが冷めちゃいます！」

　叫ぶように言った私に、貴士さんがぷっと噴き出した。

「なるほど」

　納得したように肩を上げ、私の顎から手をはなす。

　助かった……。と胸をなでおろしていると、貴士さんの顔が私の耳元に近づいた。

「じゃあ、今日は我慢するけど、次はもっと激しいキスをするから覚悟しておけよ」

　その言葉にぶわっと頭に血が上る。