俺様社長と<期間限定>婚前同居~極上御曹司から溺愛を頂戴しました~
「いいじゃない。だって、お酒おいしいんだもん」

 俺が険しい表情で文句を言っても、渚沙はまったく気にせずカクテルの入ったグラスを口に運ぶ。

 綾花は酒を飲まないけれど、渚沙は酒豪だ。
 ふたりは姉妹で顔立ちは似ているけれど、その言動や雰囲気は正反対だった。

「貴士はなに飲む?」
「ノンアルコールでいい」

 渚沙の言葉に首を横に振ると、「付き合い悪いなぁ!」とにらまれた。

「酔った渚沙に絡まれるのが面倒だから、早く帰りたいんだよ」

 素っ気なく言って渚沙の隣に座る。

「未来の姉に、ずいぶん失礼ね」
「未来の姉って」
「ついに綾花にプロポーズしに行ったんでしょう?」

 からかう気満々の渚沙の口調に、俺は顔をしかめる。

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