俺様社長と<期間限定>婚前同居～極上御曹司から溺愛を頂戴しました～
「俺は笑わないほうがいい？」
「貴士さんは笑っていてもいなくても、どんなときでもかっこよすぎます」

　真顔で文句を言う綾花がかわいくてたまらなくなる。

　いつもは臆病な彼女はあまり自分の気持ちを言葉にしない。
　けれど今は寝ぼけていて普段かけているストッパーが外されているんだろう。
　言葉はもちろん表情や視線、仕草から俺への好意があふれていた。

「もしかして、綾花はいつも澄ましているけど、心の中ではこんなことを考えていたのか？」
「そうですよ。貴士さんは自分の言動がどれだけ私をドキドキさせて困らせているか、ちゃんと自覚したほうがいいです」

　真剣な表情の綾花にそんな説教をされ、心の中で悶絶する。
　いつもはつんとしているのに、実はそんなことを考えていたのか。
　どうしよう、めちゃくちゃかわいい。

　そう思っていると綾花は俺の手首をつかむ。
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