俺様社長と<期間限定>婚前同居～極上御曹司から溺愛を頂戴しました～

　もれそうになる嬌声を必死にこらえ否定する私に、貴士さんはひどく甘く色っぽい笑みを向ける。

「こんなに感じるのは、触っているのが俺だから？」

　指先をじらすように動かしながら、私に問いかける。
　私は肩を上下させて呼吸をあえがせながらなんとかかぶりをふった。

「わ、わからないです……」

　だって、こんなふうに私に触れるのは、貴士さんがはじめてだから。

「そこは、俺だからって答えろよ」

　私の正直な返答に、貴士さんは頬にしわをよせて小さく笑った。
　その表情が魅力的で、体の奥がきゅんきゅんと締め付けられる。

「まぁいいか。これまでもこれからも、綾花に触れるのは俺だけだから」

　端整な顔に好戦的な微笑みを浮かべてこちらを見下ろす貴士さん。
　どんな男が現れようと、絶対に私を手放さないと宣言するような言葉に、心臓を撃ち抜かれる。

　彼の独占欲が、うれしくてしかたなかった。