俺様社長と<期間限定>婚前同居~極上御曹司から溺愛を頂戴しました~
「なにか問題があるか?」

 問題なんてありすぎる。
 だって、貴士さんは姉を愛していたはずだ。

 二年前に聞いてしまった情熱的なプロポーズを思い出して、胸が痛くなった。

「問題もなにも、貴士さんと私が婚約する理由が理解できません」
「どうして?」
「どうしてって……。貴士さんは私の姉と婚約していたはずですよね?」
「渚沙?」

 不思議そうに問われ、首を縦に振る。

「渚沙は仕事で出会ったアメリカ在住の芸術家を好きになったから、結婚してアメリカに移住すると言ってるぞ」

 貴士さんから聞かされた姉の近況に衝撃を受けた。

 もともと活発で自由奔放な姉は、海外旅行が大好きだったけれど、まさか移住を考えているなんて。
 というか、貴士さんという婚約者がありながら、ほかの人との結婚を望むなんて。とんでもない裏切りだ。

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