俺様社長と<期間限定>婚前同居～極上御曹司から溺愛を頂戴しました～

「ありがとう」

　貴士さんから感謝の言葉と一緒に甘い微笑みを返されて唇をかむ。



　男の人への免疫がまったくないせいか、それとも貴士さんがかっこよすぎるせいなのか、いちいちときめいて困る。


　



　その後、貴士さんに依頼された業者さんがやってきた。

　手伝うことがあるかもしれないと思い、動きやすい服装で貴士さんの部屋をのぞいていたけれど、私の出る幕はなかったようだ。

　貴士さんと業者さんはあっという間に数台のパソコンや通信機器などを設置して、在宅で仕事をできる設備を整えていく。

　畳の部屋に置かれた大きな和机。その上に設置されたパソコン。
　それまで我が家には必要最低限の家電しかなかったから、物珍しさにそわそわする。

　業者さんが帰り、作業がひと段落したのを見計らってお茶を運ぶ。

「問題なくお仕事できそうですか？」