Last note〜バタフライ編
ーその時、ドアがバタンと閉まった。

あげはが閉めたようだが、
少し様子がおかしい?

背を向けて、黙ったままだ。

青山「…あげはちゃん?どうした?」

すると、こちらを向いたあげはが、
目を開けた。

その目つきは、明らかに違う誰かだ。

青山「…まさか!……クロハ?!」

あげは『そうだよ。ようこそ伊豆へ。』

青山「何で…君が。あげはが気を失った訳でもないのに…」

あげは『二重人格が、そうゆう衝撃だけで出てくると思ったら大間違いだよ?
青山さん?』

あげは…クロハは、その部屋の奥にあったベッドに手を触れ、そこに座った。

青山「鍵までかけて…俺と二人きりにでもなりたかったのか?」

あげは『まぁね。早くお話したくてしょうがなかったよ。三澄さんの前では、クロハを出せないからさ…。』

クロハは、何故か寂しげな笑顔を見せた。

青山「…あげはは、あの2人に懐いてる。
だから…クロハの人格も、あの二人を好いてるのか?」

あげは『そうだね。2人とも穏やかで、いい人。特に…あげはにとっての三澄さんは、本当のお母さんみたい。』

青山は、ずっと不思議に思っていた。
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