Last note〜バタフライ編
田辺さんの様子がおかしい。
ブツブツ言いながら外に出ると、

ゆっくり烏丸の方に向かっていく。

青山「烏丸ー!!」

青山が烏丸の方に向かっていこうとしたが、田辺さんを横切る寸前に異様な殺気を感じて、身を避けた。

ブンッ!!と、案の定田辺さんの腕がふられたのだ。

青山「っっ!危なっ!」
(田辺さんはまさか…特性保持者!?)

田辺「逃げる前に、殺さないと…また、追ってくる。だから……殺す!!」

田辺さんが走って烏丸に立ち向かった!

青山「烏丸ぁー!!起きろおー!!!」

その時、烏丸の右拳が地面を叩きつけると、

烏丸と田辺さんの間で、

土の竜巻が起こって太い幹の大木のように阻んだ!!

田辺「ぐぅっ!?なんだ…!?」

びゅうううっと激しく渦を巻く竜巻の奥に、烏丸が現れ、傷む体をゆっくり起こしている…。

烏丸「…っいってぇなぁ……」

口に溜まった血を地面に吐くと、

ギンっと"野生の目"で、

田辺さんを睨みつけた。

田辺「…っ!!ほぅ……君も、特性保持者か。」

烏丸「俺の腹に蹴りかましてくるなんざ、100年はえーんだわ。
受け身取ったお陰で、門には激突したけどよ…おかげで久しぶりにまともに運動できそーなやつと会えたみたいやなぁ!!」

森の木々に止まっていた、烏たちが、
一斉にざぁっと飛び立って行った…。
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