無気力な高瀬くんの本気の愛が重すぎる。
なにやら雰囲気を察知したらしい高瀬は、それ以上わたしに触れてこようとはせず。
デートだというのに、また少しスペースが空いちゃった。
ほんとはピタッて密着したい。
こんなに近くにいるのに高瀬が遠いよ。
「まだ昼間だけどツリー見に行こっか」
困ったように高瀬が笑った。
かわいくないわたしに、呆れているのかもしれない。
かわいくなれたら……。
かわいく。
「うお、さっみー。たまちゃん、大丈夫?」
高瀬の手が伸びてきて、途中で止まる。
迷いだらけの手を、今度はわたしがギュッと握った。
「寒いね、高瀬……っ」
ギュッとすると、ギュッを返されて、またギュッとして、また返されて。その繰り返しがとても心地いい。
ねぇ、高瀬。
「……好き」
胸いっぱいにあふれる想いが、こらえきれずに口から漏れた。
恥ずかしい……。
だけど周囲はツリーの見物客でざわついてるから、高瀬の耳には届いていないらしかった。
前を見据えたまま、こっちを向いてもくれない。
「ねぇ、高瀬……」
こっちを向いてほしくて、触れたくて。
「……好き」