エリート外科医の滴る愛妻欲~旦那様は今夜も愛を注ぎたい~
「須皇先生って、意外と心配性ですね。そこまでひどい頻脈でもないのに、わざわざここまで検査するなんて」

本来なら、こんなことまで検査しないのだろうか。沢渡先生は不満そうだ。

「一度眩暈を起こしたことがある。念を入れるに越したことはないだろ」

しかし、沢渡先生は軽く鼻で笑った。

「ご自分の婚約者だから、冷静に判断できないだけでしょう?」

こちらのほうがドキリとしてしまうくらい、攻撃的なセリフ。

沢渡先生に婚約者だと話してしまったのは、マズかっただろうか。

が、透佳くんは涼しい顔のままモニターを監視し続け――。

「閉鎖不全だ」

ぽつりとひと言呟いた。沢渡先生はギョッとしてモニターに顔を近づける。

「これは……僧帽弁の閉鎖不全?」

「大動脈弁もだ。いずれも軽度ではあるが」

なんだかふたりして怖そうな単語をポツポツと話している。一体何が見つかったのだろう。

「透佳くん……?」

恐る恐る尋ねてみると、彼はモニターを指差した。
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