エリート外科医の滴る愛妻欲~旦那様は今夜も愛を注ぎたい~
透佳くんが返ってきたのは、その日の夜遅く。

私は適当に食事を済ませ、シャワーを浴び、寝間着のままリビングのソファで彼を待っていた。

「ただいま。……どうした? 暗い顔をしているな」

透佳くんは冷蔵庫からミネラルウォーターを取り出して、ソファにやってくる。

「……検査結果を聞いて、怖くなったか?」

私の隣に腰かけ、肩を抱く。彼の肩に頭をコツンとぶつけながら、私は小さく頷いた。

「……少し脅しすぎたな。普通に生活する分には何も考える必要はない」

「でも、もしかしたら、子ども、産めないかもしれないって……」

「それを気にしていたのか」

くしゃっと頭を撫でられる。見上げれば甘い笑み。彼は、とびきり優しい笑顔で私を見下ろしていた。

「大丈夫だ。そこまでひどい状態ではない。普通の人よりはリスクがあるのは確かだが、医師の指導の下、きちんと体調管理をすれば出産だって可能だ。似たような状態で無事に出産している女性もたくさんいる」

彼の言葉にホッと胸を撫で下ろす。私の心臓はそこまでひどい状態ではないらしい。

ただし、今のままなら、という条件つきだ。

このまま、過労の状態が続けばどうなるか――そこまでは彼も保障してくれないだろう。
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