エリート外科医の滴る愛妻欲~旦那様は今夜も愛を注ぎたい~
「つまり俺は、お前を結婚に乗り気にさせるところから始めなくてはならないということだな」

革靴で雑にレンガを踏みしめ私との距離を詰める。

その剣幕に気圧されてオロオロとしていると、腕をつかまれ引き寄せられた。

「ちょっ……」

彼の胸に突っ伏して手をつく。慌てて顔を上げたところで、顎を上へとすくい上げられた。

「彩葉。お前は俺と結婚するんだ。いいな」

念を押すかのようにそう言いくるめて。

次の瞬間、彼は私に覆いかぶさってきた。

一連の動作がスローモーションのように見え、その光景はまるで捕食寸前の鷹とネズミ。

唇をゆっくりと開いて、かぶりつかれたのかと思った。

「きゃ……!」

悲鳴をあげようとしたそのとき。

柔らかなものに唇を塞がれ、悲鳴は声にならなかった。

かみつかれたわけではない。ただ、私の唇と彼の唇が、パズルをはめ込むかのようにぴったりとはまったのだ。

え……!?
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