エリート外科医の滴る愛妻欲~旦那様は今夜も愛を注ぎたい~
彼の身体を抱きとめる。なんて、大きくて、硬くて、温かいんだ……。

手のひらに触れた彼の背中が、滑らかで気持ちいい。

「……少しは乗り気になってくれたか?」

彼の言葉に急に恥ずかしさが芽生え、慌てて手を離す。

すると、彼の身体が私から離れていってしまった。

たまらない喪失感。熱源を失くしたこの身が寒くて寂しくて泣いている。

あのまま、ぎゅっとしていて欲しかったのに……。

「透佳、くん……」

手探りで彼を求め、自分のほうに引き寄せると、胸の膨らみに柔らかいものが触れ、チュッと甘美な音が鳴った。

それは私の胸を這って、中心に近いところをくすぐる。

「きゃっ……やめ……ああっ……」

敏感な部分に触れられて、ずくんと下腹部が震えた気がした。

生まれて初めて与えられた快楽。それは抗いがたく、とんでもない強制力を持つもので。

頭が、身体が、かき立てられる。

気がつけば、私の身体はすっかりその気にさせられていて……。

「透佳くん、ズルい」

観念して私は目を開けた。もう、これ以上、焦らされることに耐えられそうもない。
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