エリート外科医の滴る愛妻欲~旦那様は今夜も愛を注ぎたい~
寝室をわけようという話になり、この一週間、ソファで眠っていた透佳くん。

私がソファに寝ると何度も申し出たのだが、彼は頑なに自分が寝ると言って聞かなかった。

「ソファも結構いいもんだぞ? 病院の当直室よりはずっといい」

ふたりが寝転んでも余裕の広さ。いかがわしいことだって、できちゃいそうだ。

透佳くんはジャケットを脱ぎ捨て、怪しげに目を光らせる。

「あ、あの、透佳くん、お腹減ってませんか?」

慌ててごまかそうとまくしたてると。

「彩葉」

真面目な顔でコツンと額をぶつけられ、ごまかすこともできなくなった。

「この一週間、俺がどんな気分でいたと思う?」

「……心配してくれました?」

「心配どころじゃない。気が気じゃなかった。彩葉が、手の届かないところへ行ってしまうんじゃないかと」

耳を疑うようなか細い声で、私の上に覆いかぶさる。

もう離さない、離したくない、そう体で訴えかけられて、ごくりと息を呑んだ。

「透佳くんでも、動揺なんてするんですね」

「当たり前だろ。俺はお前が思っているほど、完璧な人間じゃない」
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