エリート外科医の滴る愛妻欲~旦那様は今夜も愛を注ぎたい~
「あら、お父さん、どこ行ってたの?」

「ケーキ買ってきた」

「彩葉も何か買ってきてくれたわよ」

「被ったか!?」

「大丈夫、和菓子と洋菓子だから、被ってない!」

父が買ってきてくれたのは、近所のケーキ屋さんのスイーツアラカルト。

ショートケーキにチョコレートケーキ、チーズケーキ、モンブラン、シュークリーム、プリンと定番スイーツが六種類入っているセット商品だ。

昔から、お祝い事があるたびにこのセットを買っていた。

私はどら焼きとお団子、それから、七種のフルーツを練り込んだ変わり種羊羹を買ってきた。

被らなかったものの、おやつが大量だ。

「ほどほどにしておきなさいよ。夜はすき焼きだから。お肉、張り切っていっぱい買ってきちゃった」

母がにっこりと笑う。一度の帰省で一キロくらい太ってしまいそうだ。帰りはひと駅くらい歩いたほうがいいかもしれない……。

三人、食卓を囲んでのんびりとおやつタイム。

透佳くんとの暮らしはどう? と聞かれて、仲良くやってるよと照れながらも答える。

「すっかり元気になったみたいだな」

父も私の身体のことを心配してくれていたらしい。

会社も安定して、以前ほど忙しくはなくなったと話した。
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