蒼月
編入
目覚ましの音で目が覚めた。
「んっ~。」
もぞもぞと体を起こすと5年ぶりに帰って来た我が家で誓都は思い出した。
昨日、退院して家に帰って来たのだ。
そしてお兄ちゃんの親友達4人を交えてわざわざ退院祝いと高校編入祝いをしてくれた。
お兄ちゃん喜んでるぞって皆笑っていて凄く楽しかった。
かつては家族4人で暮らしていた家。
今は1人だから寂しい。
だけどこの家は家族4人が一緒に暮らしていた思い出が一杯詰まった家だから咲哉に一緒に暮らさないかと誘われた時もどうしても手放せなかったのだ。