ねえ、知ってる?【上】



「・・・・・・うん」


 陽十香は言いづらそうに口を開いていた。


「最初はね、雅暉さんが苗とのことを考えて、女の子としてデートしよう、デートしてみたいって思ってくれてるって、感じたんだよね。だけど、大和の言っていることにも納得しちゃって・・・・・・」


「うん・・・・・・」


 わかるよ。


 私も大和くんの言っていることも、その通りなんじゃないかと思ってしまって苦しいよ。


「恋愛に年の差なんて、全く関係ないと思うんだよ? それでも、やっぱり私たちはいくら大人ぶってもまだ未成年で・・・・・・。やっぱり、世間的に見たら理解してくれない人もたくさんいるんだと思う」


「そうだよね・・・・・・」



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