女嫌いと男性恐怖症:付き合いの手順

 仕事を終えた晶と、連れ立ってキッチンに立つ。
「軽くなにか腹に入れた方がいい」と、言われ、二人で食材を物色する。

「時間も遅いしな。ヨーグルトか。あとは」

「あ、そういえば、昨日の煮物の残りがまだあります」

「それなら、そっちをつまもうか」

 レンジを待つ間、目が合うとキスをした。

 自然に深いキスに変わり、遥は次第に立っていられなくなって、晶にもたれかかる。

「可愛いな。あんまり可愛いと、遥を食べたくなる」

「食べても、美味しくないと思います」

「ハハ。まあ、ガリガリのチビだしな」

 そこまで言って、ふと、遥の脇腹をつまむ。

「うぎゃっ」

 飛び退いて、逃げ出しそうな遥を捕まえて笑う。

「どんな声だよ」

「だって、つま、つまんだ」

「お前、太った?」

 息を飲んだ遥が顔を真っ赤にさせたのを見て、しまった。失言だった。と思っても遅かった。

「知りません!」

 遥は晶の胸をたたいて、今度こそ逃げ出した。
< 100 / 160 >

この作品をシェア

pagetop