俺様社長は溺愛本能を隠さない

私が本当の本心を打ち明けるとグッときたらしく、キスが途中で止んだ。
照れ隠しだろうか、都筑さんは「そういえば」と唐突に立ち上がった。

「どうかしましたか」

「渡そうと思ってたものがあるんだ」

会社よりも物の多いデスクへ行き、上にあるものをあれこれと選んでいる。
仕事関係のものだろうか。
もうなんでも来いだ。
またいきなりデザインを始められても、私は今度こそ驚かない。

彼は「あった」とデスクの袖に隠れていた小さな紙袋をとり、戻ってきた。

紙袋のロゴを見てすぐにジュエリーの『トワイライト・ミシェル』だと分かった。

「都筑さん、それは……?」

「デザインするのに店舗に行ったんだ。有村に似合うのがあったから、買ってきた」

ええ……!?
紙袋を押し付けられ、いやこういうのはせめて袋から出してケースを差し出すものですよ、と思ったが、とりあえず自分で手を入れて出してみる。

コロンと黒いケース。立方体よりも少し平べったい形状。

開いてみると、小粒だがおそらく本物のダイヤのネックレスが台座の上に現れた。

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