俺様社長は溺愛本能を隠さない


「ありがとうございます。すごく嬉しいです。都筑さんから初めてプレゼントもらいました」

「そうだっけ」

「そうですよ。大事にします」

言葉どおり、大事に胸の中に抱き締めた。

「……そんなに喜ぶなら、今までも贈れば良かった。もったいないことしたな」

「え?」

「何でもない。いいから、こっち来て」

つけてくれてもいいのに、彼は渡しただけで満足したらしく手からケースを奪うと、パチンと閉じ、転がっていた私のハンドバッグの中に突っ込んだ。

追いかけるように手を伸ばしたが、彼にそれを絡めとられた。

ベッドに倒され、キスをされる。

どちらも続きを望んでいるのだが、横になって重なりあうと、唐突に眠気が襲ってきた。
都筑さんも眠いのだろう。
キスがゆっくりになり、重みが増してくる。

「……寝ましょうか、都筑さん」

声をかけても返事がない。

「あはは……ちょっと嘘でしょ」

都筑さんたら、キスをしたまま眠ってる。
自由すぎ!

重くて体の下から逃げ出そうとすると、意識のないくせに捕らえられ、抱き枕にされた。
あったかい……。

「……有村……」

……寝言?

彼の前髪を指で分けて、閉じている目を覗き見た。猫みたいだ。
あーあ、これからも振り回されるんだろうなぁ。
それはいつもとは違う、今は甘い予感だった。

幸せに浸りながら、私も目を閉じた。


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