イケメン同期から全力で逃げてますが、逃げ切れる気がしません!

ズルッ
ズルズルッ

カウンターに並んで座ったわたしたちが、汗をかきかき音を立ててすすっているのは、とんこつラーメンだ。

「ん~おいしいっ!」
「うまいな、マジで」

遡ること数十分。
道すがら、何が食べたいか、って話になり。

ちょうどつい最近、「食べてないなー」と考えてたこともあって、正直にラーメン、って答えちゃったのはわたしだ。

言ってしまってから、少しだけ、ひやっとした。
だって、初デートでラーメンって、ねえ?

もうちょっと女の子らしいものにすべきだった、とすぐに後悔したけど。
彼も嫌いじゃなかったらしく、思いのほかその提案を歓迎してくれて助かった。

「わりとさっぱりしてるよね、とんこつなのに」
「だな。スープもめちゃくちゃうまい」

お世辞、って雰囲気じゃない。
ほんとにおいしそうに食べるんだな。

接待で、いろいろ食べ慣れてるんだと思ってた。
おしゃれな行きつけの店がいくつもあるグルメ通、とか勝手にイメージ作っちゃってた。

なんだ。
わりとわたしたち、好みも似てるかも……?

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