イケメン同期から全力で逃げてますが、逃げ切れる気がしません!

昼食後、お店を出たわたしたちは、ちょうど開始時間が迫っていたミステリ映画を鑑賞。


「えぇっ開始10分で犯人がっ!?」
「わかるだろ、あれは」
「うそ……ラストまでわからなかった……」
「ぶっマジかよ。登場シーンでもうヒント出てたし」
「えぇっどこどこっ?」
「なんで気づかねえかな」

感想を話しながら、家族連れでにぎわうモール内のショップを冷やかして歩いて。
そうして気づいた。

わたしたち今日一日、仕事の話をまるでしてないってこと。
なのに、特に気詰まりでもないし、緊張もしてない。

何を話題にすれば、何を話せば、ってうだうだ悩んでた昨日がバカらしくなるほどだ。

寝坊しちゃうし、行き当たりばったりになっちゃって、どうなることかと思ったけど……
むしろ、意外と、楽しい、かも?

もちろん、彼が女性の扱いに慣れてる、ってせいもあるんだろうけど。


「何か、見たい店とかないのか?」
「え? そうだなぁ」

随分気分が解れてテンションも上がってきたわたしは、ちょうどお気に入りのインテリアショップが見えてきたので聞いてみた。

「んーと……坂田くんの部屋って、どんな感じ?」

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