イケメン同期から全力で逃げてますが、逃げ切れる気がしません!
な、なんで、そういうこと突然言うかな。
視線を揺らして、
きゅっ……
襟元を握り締めた。
なんか、変だ、ざわざわ、このあたりが――
「あ、あの……わたし奥の方、見てきていい?」
「おう」
アンティーク風の鳥かごを手に取っている彼に背を向け、そそくさとそこから離れた。
店内を進み、棚の影に飛び込んで。
テンポを乱した心臓を上から押さえる。
お、おかしい。
なんか……バクバクって、止まらない。
しししっかりしてよ、わたし!
坂田くんにトキめくとか、ありえないから。
そうでしょ!?
強く言い聞かせてはみるものの。
わたしの思いを裏切って、鼓動はなかなか静まってくれなかった。