イケメン同期から全力で逃げてますが、逃げ切れる気がしません!
ざわめきに、心の中でこくこく頷いた。
聞いたことないけど、何かスポーツやってたんだろうか。格闘技系とか。
だってめちゃくちゃ、手慣れていたような……
「行くぞ」
まだ呆然としたままのわたしの手を掴んで、
慄く野次馬を蹴散らすように、構わず歩き出してしまう坂田くん。
「ささ、坂田くんっ……」
彼の歩幅と歩調に追いつこうと転がる様に足を運び、振り向いてくれない背中を見つめる。
「坂田くんってば!」
何も言ってくれない。
ものすごく、怒ってる?
「かか、勝手に離れてごめんね? なんか知り合い、と話してたみたいだから、お邪魔、かなって。楽しそうだったし……綺麗な人、だったし」
気まずい雰囲気に耐えられなくて零した声が、聞こえたらしい。
彼は、パタッと突然歩みを止めて。
「はぁっ」
空いてる方の手で目元を覆い、嘆息する。