イケメン同期から全力で逃げてますが、逃げ切れる気がしません!

「だ、ダメ。風邪、伝染っちゃったら大変だから」
「やっぱり風邪なのか?」
「わ、わかんないけど……たぶん」
「なんだよたぶんって。まぁ大丈夫だって。すぐ伝染るような、ヤワな体力してねえし」

「ね、寝てたからひどい恰好してるしっ」
「想像しただけで萌える。むしろ見たい」
「バっ……何言っ……」

「なぁ、開けて?」

どこか強請る様な甘い声に、心が動きそうになる。
崩れそうになる。


――だってしんどいだけでしょ、クリスマスなんて。


ダメだ。
ダメだ。

しっかり思い出して。
わたしは彼に、ふさわしくない。

わたしたちに、未来はない。


「ご、ごめんなさい、でもインフルとかだったら大変だし。坂田くんの仕事に影響でたらわたしが嫌だから! ごめんなさい、ほんとに。でも今日は、帰って。坂田くんがいると、ゆっくりできないの。お願いっ……!」

ドアに向かって、祈る様に叫んだ。

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