イケメン同期から全力で逃げてますが、逃げ切れる気がしません!
わたしが提案すると、ふわりふわりと髪が揺れた。
どうやら笑ってるらしい。
「ベッドのある場所なんて行ったら、マジやばい。理性が吹っ飛ぶ」
「り、理性?」
睡眠不足解消に理性が関係あるんだろうか?
それ以上の答えは与えられず、大いに首をひねるわたしの手に、大きな手が重なった。
コーヒーを持っていたせいだろう温かな指先が、思わせぶりに撫でてくるからなんだか落ち着かない。
「なぁ美弥子」
「……うん?」
やがて固く、恋人つなぎになった2人の手を見つめて、聞き返した。
「見合いの話、聞いたんだって?」
とっさに引き抜こうとした指先を、強引な力で阻まれた。
「日向から聞いたよ。今朝のコンビニの話」
「っ……」
「不安になった?」
ゆっくり彼が、上体を起こす。
切れ長の瞳にこうして間近に見つめられるのは、どれくらいぶりだろう。
たったそれだけで、妖しく鼓動を掻き立てられ。
思い知る。
自分がどれほど彼のことを――