イケメン同期から全力で逃げてますが、逃げ切れる気がしません!

――せやけどあいつもそろそろ、遊びはほどほどにしとかんとなぁ。ヘタな女に関わったら、身ぃ滅ぼすで。営業マンの不祥事は会社の評判と直結するし。今度会ったら説教やな。

――まぁ、あたしは前々から思ってん。あいつ、本気の恋愛する気ない、っていうより、できへんヤツやなって。みんなも、結婚したいなら、ああいうヤツはやめときや~。



ドンッドンッ

「すみません、ごめんなさい……」

真っすぐ歩けずよろめいて、いろんな人にぶつかって。
ただぼそぼそ謝罪を繰り返しながら、おぼつかない足を運ぶ。

飛鳥がいれば、愚痴を聞いてもらったのにな。

あぁ気持ち悪い。
ええと、トイレはどっちだっけ……


「大丈夫ですか?」

何度目かにぶつかった時、くらりと傾いだ体をその人に支えられた。

「っごめんなさい、すいません、大丈夫、です」

ろくに前も見ずに頭を下げると、「中村さん?」って驚いたみたいな声が降ってきた。

そちらへ目をやり……、「あ!」って一瞬吐き気を忘れて声がでちゃった。
そこにいたのが、クリスマスツリーの設置作業以来となる三井圭太さんだったから。

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