イケメン同期から全力で逃げてますが、逃げ切れる気がしません!
――お持ち帰りとかされんなよ?
坂田くんとは違うもん。
独り言ちる自分の捻くれ具合に笑ってしまいながらも差し出された手を断って、壁にすがりつくように歩き――出そうとして、グラっとまた視界が揺れた。
「危ないっ」
ガシッととっさに支えられ、転倒は回避。よかった。
助けてくれたのは、三井さんではなく、お連れの方だった。
「すみま、せん……」
謝りながら、平衡感覚がおかしくなっている自分を感じ取る。
この際、恥ずかしいとか言っていられない。
ここで吐くよりずっとマシだ、と顔をあげた。
「知らない方にこんなこと頼むの申し訳ないんですけど、トイレの前まで連れてってもらってもいいですか?」
「あぁいいですよ」と、快くその人は頷いてくれた。
「三井さん、彼女連れて行くんで、先行っててください」
「え、ぼくが連れて行きますよ」
「自分の方が、彼女と体格差あるし支えやすいと思うので」