イケメン同期から全力で逃げてますが、逃げ切れる気がしません!
動作状況を確認すると、うん、他に詰まってるものはないみたい。
「はい、もう大丈夫だと思うけど。何か1枚印刷してみたら?」
「何……してんだよ、お前」
「社内設備の管理は、総務課の仕事ですから。トナーも切れかかってるよ。替えておこうか?」
「いや、そういうことじゃなくて……」
困惑したように前髪をくしゃっとかき上げる坂田くん。
改めてよくよく見てみれば、彼――
ノーネクタイで、シャツはシワだらけ。
随分なんていうか……ヨレヨレ?
目の下のクマは、前よりさらに濃くなってる気がするし。
それに少し、痩せたかもしれない。
頬から顎のラインがよりシャープに際立って――それでも、やつれているっていうよりセクシーにしか見えないのがムカつくけど……って、いやいや、何を考えてるんだわたし!
こほんっと咳払いして邪念を払い、少しキツめに彼を見上げた。
「使用許可、とってないでしょこの会議室」
「あー……悪い」
途端に、視線が決まり悪そうに泳いだ。
「スペースが欲しくてさ」
「許可の方は誤魔化しとくけど。警備員さん困ってるよ。早く消灯しないとって」
事務的な口調で告げると、「あぁわかった」とスムーズに返ってきてホッとした。
「もう片付けるよ。悪かった」