イケメン同期から全力で逃げてますが、逃げ切れる気がしません!

カバンの内ポケットに入れておいた“それ”を、彼へと差し出した。

「預かってた、ライター」

「……あぁ」

歩み寄ってきた彼の手へ、ぽとんと落とした。
「アイビーは――」
「よかったら、そのまま美弥子が育ててくれ。オレはそういうの、疎いから」

「……うん、わかった」

“疎い”んだ。

ズキン、と一瞬痛みが走ったこと、彼は気づいてないだろう。

あれが届いた時、ほんの一瞬、アイビーの花言葉を彼が知ってて選んでくれたんじゃないかって期待しちゃったけど。
でも……そんなことあるはずないか。

「じゃあ、もう行くね」

思いを振り切るように踵を返しかけた。


「美弥子」


どくんっ


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