イケメン同期から全力で逃げてますが、逃げ切れる気がしません!
「えぇっ?」
多恵さん、いつの間にそんな陰謀を……。
「彼女、坂田のファンだからね」
な、なるほど。
そういえばあの時も、目がハートマークになってたっけ。
さすが坂田くん、人たらしの本領発揮、ってとこだな。
「もちろん多恵さんは、すぐ坂田にだけこれを見せた。なのにあいつは、自分が処理するからって口止めしたきり、黙殺してる。警察にも周囲にも、打ち明けた形跡はない」
「ここからわかるのは」と日向さんが言葉を引き継いだ。
「坂田は誰かから脅迫を受けるようなトラブルを抱えているが、それを隠そうとしてるってこと」
トラブル……坂田くんが?
自問自答しつつ思い出したのは、あの非通知電話だ。
それから。
――美弥子……お前さ、最近何か変わったこと、ない?
わたしも同じことを考えたよね、彼が何かトラブルを抱えてるんじゃないかって。
泣きボクロの美女が現れて、吹っ飛んじゃったけど。
やっぱりあれは、気のせいじゃなかった……?
「あいつの性格からして、自分個人の利害関係で状況に甘んじてるとは考えづらい。だから俺たちはこう考えた。きっと、犯人やその周辺事情が明らかになると困る人がいて、坂田はその人を守ろうとしてるんじゃないか」