イケメン同期から全力で逃げてますが、逃げ切れる気がしません!

坂田くんが、守りたい人。
坂田くんに、守ってもらえる人……

あぁ間違いない、って直感した。
きっと……

「どうかしたの、中村さん? 大丈夫?」

「え? え、あの……」
とっさに胸の内を押し隠し、顔を跳ね上げた時にはもう、
漆黒の瞳が、しゅっと細くなっていた。


「何か、心当たりあるみたいだけど?」


「あ……」

す、鋭い、この人。

対するわたしは、完全に視線があちこちに散ってしまい、
「あの、えっと……」

うわぁ、もうダメダメ!
絶対バレた。

「別れたから関係ない? もう好きじゃない? だから、関わりたくないの?」
「い、いえ……そんなことは」

「教えてくれ。何か知ってることがあるなら。あんたには迷惑かからないようにするから」

普段見かける冷静かつ飄々とした表情は霧消していて、2人とも真剣そのもの。
きっと本当に仲がいいんだなって少し驚いて……、唇を噛んだ。

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