イケメン同期から全力で逃げてますが、逃げ切れる気がしません!
一体どこから洩れたんだろう?
多恵さんの同僚、とか……?
「それが、営業部に変な電話がかかってきたそうなんです」
ピタ、とスプーンが再び止まる。
電話?
ファックスじゃ……ないの?
自分の眉間に、みるみる皺が寄るのがわかった。
「坂田さんを呼んでくれってかけてきて、いないって言うと、“あいつは反社の人間だから気をつけろ”って切れちゃうんですって。それも、1回じゃなくもう何度も。箝口令敷かれてて他の部署にはまだ広まってないけど、実は営業部内では少し前から問題になってるみたいです」
「そんな……」
何それ……
全然知らなかった、そんなことが起こってたなんて。
「まぁ、ほんとに反社と関係あるかどうかはわかりませんけどね。もしかしたら、今までフッてきた女の嫌がらせ、とかかもしれないし。だとしたら、自業自得ってことですけど」
明るい口調は、わたしを気遣ってのことだろうけど……同調する気にはなれなかった。