イケメン同期から全力で逃げてますが、逃げ切れる気がしません!
「んー……なんでって、話し方、かな。時々出る“自分”って一人称とか、断定的な話し方とか、語尾とか、よく似てたから」
「そ、そうなんだ……」
「もしそれが正しいとすると、狙いはオレじゃない。“美弥子の彼氏”であるオレだ。その線で調べ始めて……まぁ素性はお前が教えてくれて、もうわかってたし、あとはわりと簡単だったな」
「え、わたし何も教えてないよ?」
「公務員で、以前婚活パーティーで出会った、って言ってただろ? 偶然にもオレは、その条件に該当する男の名刺を持ってた」
言われて、ハッとした。
そう言えば、ずっと前に参加した料理教室の後……彼に河合さんの名刺、取り上げられてたんだっけ。
「実際にあいつの職場まで出向いて、面通ししたから本人に間違いないと思った。あとは、どうやってお前を守りながら証拠をつかむか、だったけど……」
なんと英二くんは坂田くんから頼まれて、こっそりわたしの身辺を見張って、ボディガードをしてくれていたのだという。
「そうだったんだ……後について行ったら新宿二丁目で、びっくりしちゃったこともあったけど」
ぽろりとこぼすと、坂田くんは苦笑い。
「あぁ、あいつから聞いた。まさか美弥子が自分のこと探してるなんて想定外で、なんとか巻こうとした結果らしいぞ。その後、諦めて新宿御苑前から地下鉄に乗っただろ? そこからこのアパートまで、今度は逆にあいつがお前をつけてたんだぜ」
「ええっ!? ……うそ、全然気づかなかった……」
尾行してたつもりが、尾行されてた?
そんなのわかるわけないよ……。