イケメン同期から全力で逃げてますが、逃げ切れる気がしません!
「それもこれも、大人しくしてりゃいいのに、お前がウロチョロするからだ。こっちは必死で作戦練ってるってのに」
そうだよね。
わたしの場合、結局全部空回りだったわけだし、ほんと申し訳ない。
ジロリと見下ろされ、しょんぼりうつむいたわたしの頭に、ぽんと大きな手が乗った。
「ほんと、厄介な女に惚れちまったと思ったね」
「え」
ほ、惚れ……?
って、言った?
聞き間違い、じゃない?
ほほ本気?
それは、つまり……
いやいや、自惚れちゃいけない。
こういうのは、リップサービスというんだろう。
落ち込んでるわたしを、慰めるための。
今日はいろいろ、ショッキングな出来事もあったし。
それで、だよね。
だから、……ど、ドキドキなんてしちゃダメだ。
両手を落ち着きなく膝の上で組みながら、チラリと隣へ視線を走らせたら。
肩へずしっと腕の重みがのしかかる。
そのまま引き寄せられ――
「で? オレに女がいる、だっけ? つまりオレのこと全然信じてなかったってことだよな? どこをどうしたらそういう話になるのか、さっそく聞かせてもらおうか?」
怖い怖い、坂田くん、目が本気だから!
ふに、と頬を摘ままれ、「ひゃめひぇ~」って情けない声がわたしの口から洩れた。