イケメン同期から全力で逃げてますが、逃げ切れる気がしません!

その時だ。
ふと、坂田くんの目がわたしではなく、下の方を見ていることに気づいたのは。

視線を辿っていくと……ニットの襟ぐりが開いてて……胸元が見えてるっ!

「きゃあっ何見てるのっ!」

飛びのこうとしたわたしの身体は、あっという間に彼によってソファに戻され、そのまま押し倒された。

「ちょ、坂田、くんっ?」
「見せて」
「え?」

なぜか険しい色を漂わせる眼差しに虚を突かれ、言い返せないでいるうちに、強引な手がぐいっとニットをめくり上げてしまう。
「ひゃあっ! や、さかたくっ……」


「…………あいつ、……本気で殴っとくんだった」


押し殺した声が漏れ聞こえて――あ! と理由に思い当たったわたしは胸元を両手で隠した。

チラッと確認すると、あぁやっぱり……


わたしの胸には、河合さんに掴まれた時の指の跡が、くっきり残っていた。

< 470 / 539 >

この作品をシェア

pagetop