近くて遠い君へ
佳晃side
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄


出国の手続きも済んだ。


日本って‥
狭いよなぁー。


なのに‥
結花には会えないんだな‥。



「佳晃?そろそろ時間よ。早めに乗ってなさい」



震えてる母の声に
切なくなった。


永遠の別れじゃないのに永遠に感じるのは‥


なぜ?




「あぁ‥行くよ。」


大きなキャリーケースを引いてゲートを潜ろうとした。




その時‥


微かに‥
けど、確かに聞こえた
愛しき人の声。



俺は振り向いた。


小さく視界にはいるのは‥‥




結花だ───。



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