サヨナラなんて言わない。
しばらく走っていると、どーんと花火の音がした。

後ろを振り返りると、夜空に綺麗な花々たちが咲いていた。

「綺麗だなぁ。まさか17歳で1人で見る時が来るとはなぁ。」

とクスッと笑う。

2人はちゃんと想いを伝えられただろうか。

うん、きっと大丈夫。

ふと頭に母の言った言い伝えが思い浮かんだ。

花火を好きな人と見たらずっと一緒にいられる。

もしそうならば、2人はそうなるのだろうか。

なって欲しい。

私の大事な2人がこの先一緒にいて幸せになって欲しい。
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