砂上の城〜秘密を抱えた少年の数奇な運命
※
「カルヴィン様、お帰りなさいませ。
ご主人様がお待ちです」
カルヴィンが城から戻ると、執事のモリセットが恭しく出迎えてくれた。
カルヴィンは、戻ったその足で父の部屋へと向かい、部屋の扉をノックする。
「カルヴィンです」
「入りなさい」
父の声にカルヴィンは扉を開けて、部屋の中へと歩を進めた。
「アルベルト王子殿下は、如何か」
静かだが、威厳に満ちた声。威圧的な存在感。
カルヴィンにとって父は畏怖する唯一絶対な存在であった。
「非常にお元気で、天真爛漫な方でした」
「うむ。
まったく、師レオポルトがまさかお前を目付け役に指名するとはな。
王命とあれば仕方ない。失礼のないように。
恐らくは、愚王子と名高いアルベルト王子からすれば、そなたでは物足りず、すぐに解任されるだろう。
だがな、わずかな時も身を慎み、静観せよ。安閑たれ」
「…重々心得ております」
カルヴィンは、幾度となく聞かされる父の苦言にそう答えると、小さく頭を下げて自室へと戻った。
「カルヴィン様、お帰りなさいませ。
ご主人様がお待ちです」
カルヴィンが城から戻ると、執事のモリセットが恭しく出迎えてくれた。
カルヴィンは、戻ったその足で父の部屋へと向かい、部屋の扉をノックする。
「カルヴィンです」
「入りなさい」
父の声にカルヴィンは扉を開けて、部屋の中へと歩を進めた。
「アルベルト王子殿下は、如何か」
静かだが、威厳に満ちた声。威圧的な存在感。
カルヴィンにとって父は畏怖する唯一絶対な存在であった。
「非常にお元気で、天真爛漫な方でした」
「うむ。
まったく、師レオポルトがまさかお前を目付け役に指名するとはな。
王命とあれば仕方ない。失礼のないように。
恐らくは、愚王子と名高いアルベルト王子からすれば、そなたでは物足りず、すぐに解任されるだろう。
だがな、わずかな時も身を慎み、静観せよ。安閑たれ」
「…重々心得ております」
カルヴィンは、幾度となく聞かされる父の苦言にそう答えると、小さく頭を下げて自室へと戻った。