砂上の城〜秘密を抱えた少年の数奇な運命
気持ちがわかるからこそ、生まれた子供のことも思って進言した。

「恐れながら、陛下。それは神への冒涜でございます。万が一にも真実が露見したならば、正妃様の母国ブリュオー王国との友好に亀裂が入りかねません。
それに、我がオルディン家はなぜか生まれるのは女ばかり。サラがご期待に応えられる可能性は低いと思われます」

「オルディン公爵の申すことはもっともだ。サラにも断られた。
だが、私もこれ以上世継ぎのことで気を揉めたくないのだ。正妃は自身の体の状態を知って納得している。サラの子を立派に育てると申している。
それにオルディン公爵、そなたの子は男ではないか。希望はある。
そこでだ。
まずオルディン公爵には、サラを説得してほしい。
そして、アベル。お前は万が一を回避すべくジョセフィンの母国ブリュオー王国に行ってくれ。
アイリーン王女と結婚だ」

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