砂上の城〜秘密を抱えた少年の数奇な運命


ラインハルトは微笑みを浮かべたまま、そんな一連の様子をつぶさに見ていた。
先程から見ているが、アベルに首をかしげるようなクセは見当たらない。
悩む仕草として大袈裟なほど傾けた首。
偶然を装っているが、明らかにボタンが飛んできたのを避けたと思うのだが。

「気をつけ給え。
皆の者、下がってよろしい。
アルベルト王子はここに残ってくれ。もう少し話をしたい」


ゾロゾロと側近らが部屋を出ていく。
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