砂上の城〜秘密を抱えた少年の数奇な運命
「なんとかここまでやってきたが、いくら病弱を演じていても男性だと偽ることは難しい。
表立って行動できない現況では、問題解決の糸口すらつかめない。
君のほうが適任だよ、アルス。その小さな肩に重責を背負わせてしまうが、大丈夫。私が影となりきちんと支えていくから」
ニッコリと微笑んで力強くそう言ってくれたカイン。
アルスにとってカインの言葉は絶対だ。
「酸いも甘いも噛み分ける大人達の中で、僕なんかが太刀打ちできるでしょうか」
アルスの発言はとても子供とは思えない。
冷静に物事をとらえ、的確に判断する。これは大人でも難しい。
「……己の未熟さを充分にわかっているなら、それを武器にも出来る。
人は、若く未熟な若者には世話を焼きたがるものだ。そこを逆手に取れば、いずれ相手を出し抜くチャンスにもなるだろう。
アルスなら私よりよっぽど上手くやれる。君ならできる」
尊敬するカインにこれほどまでに認められたことは、喜びを感じた。
だが、その喜びなど吹いて飛びそうなほどに大きな不安が渦巻いていた。
表立って行動できない現況では、問題解決の糸口すらつかめない。
君のほうが適任だよ、アルス。その小さな肩に重責を背負わせてしまうが、大丈夫。私が影となりきちんと支えていくから」
ニッコリと微笑んで力強くそう言ってくれたカイン。
アルスにとってカインの言葉は絶対だ。
「酸いも甘いも噛み分ける大人達の中で、僕なんかが太刀打ちできるでしょうか」
アルスの発言はとても子供とは思えない。
冷静に物事をとらえ、的確に判断する。これは大人でも難しい。
「……己の未熟さを充分にわかっているなら、それを武器にも出来る。
人は、若く未熟な若者には世話を焼きたがるものだ。そこを逆手に取れば、いずれ相手を出し抜くチャンスにもなるだろう。
アルスなら私よりよっぽど上手くやれる。君ならできる」
尊敬するカインにこれほどまでに認められたことは、喜びを感じた。
だが、その喜びなど吹いて飛びそうなほどに大きな不安が渦巻いていた。