砂上の城〜秘密を抱えた少年の数奇な運命
「僕はこの件に関しては第三者の関与があると思っています。
本来武器をもたないフォトキナ国民に武器を与えて利益を得、また、焦土と化した地を再度農地へ転地させるまで作物の価格を吊り上げて利益を得ている第三者がいると。
でも、フォトキナにはそもそも武器を扱っている商人が少なくてそんな不当な利益を得ている者が見当たりません」
あまりに的確なアルスの考察に驚かされる。すべてはカインの教育のたまものだ。立派すぎる息子の成長にアベルは感無量だった。
「あぁ。そちらの方は片付けてきた。ブリュオーの貴族が関与していた。
そうか、あのオルディン公爵からの報告書はアルスのものだったんだな。てっきりカインからだと思っていた」
こともなげにアベルがアルスの懸念を払拭した。
するとアルスの表情がみるみる緩んでいく。そんなところもカインによく似ている。
「直接アベルに調べてほしいと依頼することができなかったけど、きっと気づいてくださると信じてました。ありがとうございます」
「俺が来たからにはもう心配はいらない。後は任せてくれ。
アルス、よく頑張ったな」
そのたった一言で、アルスは心の緊張が一気にほぐれたのだろう。広いアベルの胸に飛び込んで号泣した。
やっと年相応の仕草を見せてくれたことにホッとする。
アベルはアルスの嗚咽を全て包み込み、力強く抱きしめた。
本来武器をもたないフォトキナ国民に武器を与えて利益を得、また、焦土と化した地を再度農地へ転地させるまで作物の価格を吊り上げて利益を得ている第三者がいると。
でも、フォトキナにはそもそも武器を扱っている商人が少なくてそんな不当な利益を得ている者が見当たりません」
あまりに的確なアルスの考察に驚かされる。すべてはカインの教育のたまものだ。立派すぎる息子の成長にアベルは感無量だった。
「あぁ。そちらの方は片付けてきた。ブリュオーの貴族が関与していた。
そうか、あのオルディン公爵からの報告書はアルスのものだったんだな。てっきりカインからだと思っていた」
こともなげにアベルがアルスの懸念を払拭した。
するとアルスの表情がみるみる緩んでいく。そんなところもカインによく似ている。
「直接アベルに調べてほしいと依頼することができなかったけど、きっと気づいてくださると信じてました。ありがとうございます」
「俺が来たからにはもう心配はいらない。後は任せてくれ。
アルス、よく頑張ったな」
そのたった一言で、アルスは心の緊張が一気にほぐれたのだろう。広いアベルの胸に飛び込んで号泣した。
やっと年相応の仕草を見せてくれたことにホッとする。
アベルはアルスの嗚咽を全て包み込み、力強く抱きしめた。